令和7年12月定例会を終えて
本日、補正予算などの審議を終え、12月定例会が閉会いたしました。消防本部庁舎の修繕費用や、カーブミラーの新設及び修繕に係る経費などが一般財源(市独自の予算)から計上されました。また、特定財源(物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金という国からの交付金)を受けて本市では、高校生年代への1万円分のクオカード交付(事業規模約2500万円)という生活支援事業を行うこととなりました。
持続可能な公共サービスと、未来投資型の行政改革に向けて
本会においても一般質問に登壇する機会をいただきました。今回は、物価高騰等に直面する地域経済を守るための「公共契約のあり方」と、持続可能な行政運営を実現するための「行政改革」の2点について、市の姿勢を問い、具体的な提案を行いました。以下にその要旨をご報告いたします。
1.物価高騰下における業務委託契約の適正化について
現在、急激な物価高騰と人手不足は、市の公共サービス(清掃、警備、施設管理など)を支える地域事業者の経営を圧迫しています。公共サービスの質を維持し、地域経済を疲弊させないためには、発注者である市が適正な対価を保障する仕組みが不可欠です。
【課題】
建設工事の契約には、物価変動に応じて契約金額を変更できる「スライド条項」等のルールが整備されていますが、業務委託契約には明確な規定がありません。過去3年間で、市内事業者から物価高騰等を理由とした契約変更の相談が約10件寄せられている事実が判明しました。私は、現場ごとの判断に委ねるのではなく、公平・透明な客観的ルールが必要であると訴えました。
【市の回答】
市当局より、以下の前向きな答弁を引き出しました。
- スライド条項の検討: 公平性・透明性を確保するため、国のガイドライン等を参考に、業務委託契約へのスライド条項導入や価格改定ルールの整備について、具体的な方向性を整理する。
- 変動型最低制限価格制度の拡充: 現在は建設関連業務に限定されている「ダンピング防止のための価格制度(変動型最低制限価格制度)」について、清掃や警備などの労働集約型業務へも適用範囲を拡充するよう検討を進める。
従来のコストカット型の発想からの脱却を図り、適正な賃金が労働者に還元される未来投資型の地域経済への転換を求めました。
2.行政改革の推進(窓口業務の変革)について
人口減少と行政課題の複雑化が進む中、従来のやり方を踏襲していては組織が立ち行かなくなります。職員の健全な労働環境を確保するとともに、市民サービスの質を向上させるための攻めの行政改革について提言を行いました。
【課題】
- 時間外勤務の増大: 令和6年度の職員時間外勤務は約7万2千時間(前年度比8%増)に達し、手当決算額は約2億円にのぼります。特定の部署・時期における業務負担は限界に近い状況です。
- 改革の必要性: 単なる精神論ではなく、構造的な改革が必要です。
【提案:開庁時間の短縮とDXの推進】
他自治体の先進事例を参考に、本庁舎の窓口開庁時間の短縮(例:16時や16時30分まで等)を提案しました。これは単なるサービス縮小ではありません。オンライン申請やコンビニ交付(DX)を推進し、そこで生み出された職員の時間を、AIには代われない「複雑な福祉相談」や「対人支援業務」に再配分するための改革です。
【市の回答】
市より、来年度中の実施を視野に入れた具体的な方針が示されました。
- 開庁時間短縮の実施: 市民の実情に合わせた短縮時間を決定し、来年度(令和8年度)中の実施を目指す。
- 市民負担の軽減策: コンビニ交付の手数料(現行200円)を、さらに値下げすることを視野に入れるとともに、オンライン手続きの拡充を進める。
- 創出された時間の活用: 業務効率化により生み出された時間を、人間にしかできない対人支援業務や相談業務の充実に充てていく。
職員の皆さんが心身ともに健やかに職務を全うできる環境は、市の発展に極めて重要だと考えています。健全な労働環境を基礎に、健全な行政運営を期待するところです。
総括
今回の質問を通じ、公共契約における「適正な対価の保障」と、行政運営における「人的資源の再配分」という、二つの重要な視点で市の前向きな姿勢を引き出すことができました。窓口時間の短縮等は市民生活に変化をもたらすものですが、利便性を高めるDX施策とセットで進めることで、誰一人取り残さない配慮を尽くしつつ、質の高い公共サービスが持続するよう、今後も注視してまいります。
追記:質問の様子が議会YouTubeチャンネルに追加されたので、ご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=h3sCdNeKZpE

